本サイトの提供情報は、「治療の参考」として提供するものであり、 実際の使用に当たっては、「添付文書」等の各製薬会社が提供する情報に従ってご使用ください。
最終データ更新日:2010-07-31
Cefpodoxime Proxetil [CPDX-PR]
セフポドキシム・プロキセチル, セフェム系(oxime型)
1. 商品名
先発品
- バナン錠100mg 【第一三共, グラクソ・スミスクライン】
- バナンドライシロップ5% 【第一三共, グラクソ・スミスクライン】
後発品
- セフポドキシムプロキセチルDS5%「CH」 【長生堂製薬, 田辺製薬販売】
- セフポドキシムプロキセチル錠100mg「タナベ」 【長生堂製薬, 田辺製薬販売, 田辺三菱製薬】
- セフポドキシムプロキセチルドライシロップ5%「タイヨー」 【大洋薬品工業】
- セフポドキシムプロキセチル錠100mg「タイヨー」 【大洋薬品工業】
- セフポドキシムプロキセチル錠100「TCK」 【辰巳化学】
- セポキシムドライシロップ小児用5% 【東和薬品】
- セポキシム錠100mg 【東和薬品】
- バナセファンDS5% 【沢井製薬】
- バナセファン錠100mg 【沢井製薬】
2. 日本における発売年
1989(平成1)年
3. 特長
- ブドウ球菌をはじめ幅広い抗菌スペクトルと強い抗菌力を示す.
- β-ラクタマーゼに対し安定性を示す.
- 食後投与で高い血中濃度が得られる.
4. 承認済有効菌種
- セフポドキシムに感性のブドウ球菌属
- レンサ球菌属
- 肺炎球菌
- 淋菌(錠だけ)
- モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス
- 大腸菌
- シトロバクター属
- クレブシエラ属
- エンテロバクター属
- プロテウス属
- プロビデンシア属
- インフルエンザ菌
- ペプトストレプトコッカス属(錠だけ)
5. 承認はとれていないが、臨床的に有効と思われる菌種
- モルガネラ・モルガニー
- ペプトコッカス属
- サルモネラ属
- 赤痢菌
- コリネバクテリウム
- セラチア
6. 用法・用量
[錠]
- 1回100 mg(力価),1日2回食後(増減)
- 重症又は効果不十分と思われる場合1回200 mg(力価),1日2回食後
ドライシロップ
- 幼小児に1回3 mg(力価)/kgを1日2~3回,用時懸濁して経口投与(増減)
- 重症又は効果不十分と思われる症例には1回4.5 mg(力価)/kgを1日3回
7. 作用機序
- 細菌の細胞壁ペプチドグリカンの生合成を阻害し,殺菌的に作用する
- (ペニシリン結合蛋白1,3に親和性)
- 〔β-ラクタマーゼに安定〕
8. 血中半減期は比較的長い
経口 | β1/2 | 120分 | |
(t max:投与後180~240分) |
9. 排泄経路
- 腎………約40~50%
10. 臓器移行性
- ◎:≧25μg/ml
- ○:25>~≧3
- △:3>~≧1
- x:1>
- -:データなし
*:実験動物データ
腎・尿路 | ○* |
---|---|
肝・胆汁 | ○ |
喀痰・気管支分泌液 | × |
骨髄 | ― |
骨盤腔 | ― |
臍帯血 | ― |
骨 | ― |
腹腔 | ― |
母乳 | × |
扁桃腺 | × |
羊水 | ×* |
髄液 | ― |
腸管 | ◎* |
副鼻腔 | × |
筋・皮下組織 | ×* |
胸腔 | ― |
眼 | △* |
歯槽 | ○* |
11. 副作用
- ◎:5%以上
- ○:0.1%以上5%未満
- △:0.1%未満
- ×:これまでに報告はない
- ?:頻度不明
- !:同系薬剤で報告がある
- !!:大量投与時に起こる
※:間質性肺炎・PIE症候群(!) 菌交代症(△)皮膚粘膜眼症候群・中毒性表皮壊死症(△)
ショック | ? |
---|---|
過敏症 | ?~○ |
腎障害 | ?~○ |
肝障害 | ○ |
消化器障害 | ○ |
血液・造血器障害 | △ |
溶血性貧血 | ! |
精神・神経系障害 | △ |
聴覚障害 | × |
Vit.B・K 欠乏症 | △ |
偽膜性大腸炎 | △ |
電解質異常 | △ |
Antabuse作用 | 無 |
その他※ | !△ |
12. 使用上の注意
禁忌
- 本剤の成分によるショックの既往歴のある患者
原則禁忌
- 本剤の成分又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
慎重投与
- ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
- 本人又は両親,兄弟に気管支喘息,発疹,じんま疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を持つ患者
- 高度の腎障害のある患者[腎排泄型であるため排泄遅延が起こる]
- 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者,全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状が現れることがあるので観察を十分に行う]
- (錠)高齢者
相互作用 併用注意
臨床検査値への影響
- テステープ反応を除くベネディクト試薬,フェーリング試薬,クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意する
- 直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意する
13. 標準菌に対するMICと臨床分離菌に対するMIC80,MIC60(μg/ml)
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このデータは、主として発売時のデータであり、必ずしも現時点に適合するものではありません。 最新データについては、各種サーベイランスデータをご参考ください。