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最終データ更新日:2011-03-31
Sitafloxacin Hydrate [STFX]
シタフロキサシン水和物, 広範囲経口抗菌製剤
1. 商品名
先発品
- グレースビット錠50mg 【第一三共】
- グレースビット細粒10% 【第一三共】
2. 日本における発売年
2008(平成20)年
3. 特長
- 呼吸器感染症、耳鼻咽喉科領域感染症、尿路感染症、性感染症、歯科・口腔外科領域感染症の主要原因菌に適した抗菌スペクトルと優れた抗菌活性を示した(in vitro)。
- ヒト血清中濃度シミュレーションモデルで優れた殺菌力を示した(in vitro)。
- 標的酵素であるDNA ジャイレース、トポイソメラーゼⅣの両方に優れた阻害活性を示した(in vitro)。
- 肺炎球菌及び大腸菌において耐性化の影響を受けにくく優れた抗菌活性を示した(in vitro)。
- 呼吸器感染症において、他剤無効例に優れた臨床効果を示した。
4. 承認済有効菌種
- ブドウ球菌属
- レンサ球菌属
- 肺炎球菌
- 腸球菌属
- モラクセラ (ブランハメラ)・カタラーリス
- 大腸菌
- シトロバクター属
- クレブシエラ属
- エンテロバクター属
- セラチア属
- プロテウス属
- モルガネラ・モルガニー
- インフルエンザ菌
- 緑膿菌
- レジオネラ・ニューモフィラ
- ペプトストレプトコッカス属
- プレボテラ属
- ポルフィロモナス属
- フソバクテリウム属
- トラコーマクラミジア (クラミジア・トラコマティス)
- 肺炎クラミジア (クラミジア・ニューモニエ)
- 肺炎マイコプラズマ (マイコプラズマ・ニューモニエ)
5. 承認はとれていないが、臨床的に有効と思われる菌種
6. 用法・用量
- 通常、成人に対してシタフロキサシンとして1回50mg(錠:1錠又は細粒:0.5g)を1日2回経口投与する。なお、効果不十分と思われる症例には、シタフロキサシンとして1回100mg(錠:2錠又は細粒:1.0g)を1日2回経口投与することができる。
7. 作用機序
- 本剤は、細菌の標的酵素であるDNA ジャイレース及びトポイソメラーゼⅣに対して阻害活性を示し、殺菌的に作用する。
8. 血中半減期は長い
経口(50mg空腹時) | t1/2 | 6.2±0.4 | |
経口(100mg空腹時 ) | t1/2 | 5.7±0.7 | |
経口(100mg食後 ) | t1/2 | 5.5±0.5 |
9. 排泄経路
- 腎………80%
- 肝臓………20%
10. 臓器移行性
- ◎:≧25μg/ml
- ○:25>~≧3
- △:3>~≧1
- x:1>
- -:データなし
- ※:ラット(哺育中ラットに4.69mg/kg を非絶食条件下単回経口投与)
腎・尿路 | ― |
---|---|
肝・胆汁 | ― |
喀痰・気管支分泌液 | ― |
骨髄 | ― |
骨盤腔 | ― |
臍帯血 | ― |
骨 | ― |
腹腔 | ― |
母乳 | × ※ |
扁桃腺 | × |
羊水 | ― |
髄液 | × |
腸管 | ― |
副鼻腔 | × |
筋・皮下組織 | ― |
胸腔 | ― |
眼 | ― |
歯槽 | × |
11. 副作用
- ◎:5%以上
- ○:0.1%以上5%未満
- △:0.1%未満
- ×:これまでに報告はない
- ?:頻度不明
- !:同系薬剤で報告がある
- !!:大量投与時に起こる
- ※:中毒性表皮壊死症(!),菌交代症(△),間質性肺炎・PIE症候群(!),血栓性静脈炎(!)
ショック | ! |
---|---|
過敏症 | ○ |
腎障害 | |
肝障害 | ? |
消化器障害 | ◎ |
血液・造血器障害 | ! |
溶血性貧血 | ! |
精神・神経系障害 | ○ |
聴覚障害 | |
Vit.B・K 欠乏症 | |
偽膜性大腸炎 | ! |
電解質異常 | ○ |
Antabuse作用 | |
その他※ |
12. 使用上の注意
禁忌
- 1.本剤の成分又は他のキノロン系抗菌薬に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
- 3.小児等
原則禁忌
慎重投与
- 1.腎機能障害のある患者[高い血中濃度の持続が認められている。]
- 2.てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[類薬で痙攣を起こすとの報告がある。]
- 3.高齢者
相互作用 併用注意
- 1.アルミニウム又はマグネシウム含有の制酸薬等、カルシウム剤、鉄剤 (本剤の効果が減弱されるおそれがある。これらの薬剤は本剤投与後2時間以上あけて投与する。 )
- 2フェニル酢酸系又はプロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛薬 ケトプロフェン等(他のキノロン系抗菌薬で、痙攣を起こしたとの報告がある。 )
臨床検査値への影響
- 該当資料しない
13. 標準菌に対するMICと臨床分離菌に対するMIC80,MIC60(μg/ml)
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このデータは、主として発売時のデータであり、必ずしも現時点に適合するものではありません。 最新データについては、各種サーベイランスデータをご参考ください。